未定
『黙れやガキが!!!!!!』
バタンッ!!!と物凄い音がしたかと思うと、次には耳が痛くなるほどの罵声がとんできた。
だってしょうがないじゃん。僕、お腹空いたよ、ぺこぺこなんだよ。
『おい、茜
黙らせろや、そのガキ。
煩くて寝れねんだよ!!!!』
暗闇の中で
大好きなパパが、大好きなママを怒鳴りつける。
何を言ってるのかは理解できなくとも、それが好意的な声でないことは分かる。
ママは僕を抱き抱えると、いつもご飯を食べている部屋に移動して、ごそごそと僕のご飯を作り出す。
眠そうな目を開きながら、目には溢れそうなほどの涙をためて。
僕はママを泣かせたいわけじゃないのに。
ただ、お腹が空いて、眠れなくって……
『早く飲んで』
哺乳瓶を僕の口元にもってきてくれるママ。
だけど少し、奥までいきすぎていて
なんだか上手く飲めない。
隣の部屋からはさっきとは違う、規則的な雑音が聞こえた。
パパは眠ったのだろう。ママも、眠たいのだろう。
…………ごめんね、ママ。