君想い。
「ここまでを次の授業までにやっておくように!」

先生が言ったと同時に、
授業が終わりのチャイムが鳴った。

「愛理!行くよっ!」
ぐいっ!
「へっ?」
勢いよく腕を引っ張られ
猛ダッシュで走り、着いたのは2年生教室だった。



「・・・うぅ・・・。」
「どうしたのよ。」
「だ・・・だってぇ・・・」
2年生の視線が気になって仕方ない。この階には私たちしか1年がいない。
それに・・・。
夏帆はスラッとしてて、可愛いから男子生徒にすごく好かれる。
・・・こんな視線の中でも
堂々と歩けるなんて
夏帆が羨ま・・・

「愛理が可愛いからみんなが見てるよ。」

・・・はい?

「夏帆でしょ!私、可愛くないもん!」

「馬鹿ね。こんなに可愛いチビサイズは愛理ぐらいしかいないでしょ。」

チ・・・チビサイズだって?
私が気にしてる所を・・・

「あのね、私だって伸」
「きゃっ!発見!」
おい!最後まで聞けっ!

「すみませーん!!」
は、はや・・・。

夏帆はすごいスピードで
走って行った。
夏帆の目の前には、今日の黒髪の人。夏帆は顔をほんのり赤くして、可愛い笑顔を見せていた。
・・・あれ?私がぶつかった人はいない・・・。

キョロキョロと探していると数人の男子が近寄ってきた。
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