夏恋―NATSUKOI―
甘いキスをした。

唇が静かに離れ、彼の顔を見ると…

あれ?何となく赤い気が…?



「俺、夏子が好きだよ」





…最初はただ、うそだと思った。

けど、彼の私を抱きしめる強さが、本当だって教えてくれた。



「本当に?」

「うん、多分…イヤ、絶対一目ぼれ」

「えぇっ?!」

こんな冴えない私に一目ぼれ?


「会ったときから、可愛くて…素直で、ちょっと子供っぽくて…」

私の肩に顔をのせて、彼はつぶやいた。


「夏子が俺を好きになる前から、ずーっと好きだよ」

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