夏恋―NATSUKOI―
「あの時…服、貸したとき。俺、お前を見てる男の視線が嫌で嫌で、服を貸した。で、安心してたら、次見たときはいなくなってて…」


―すごく手が震えてる。

そんなに心配してくれたの?



「大丈夫だよ。圭がすぐ来てくれたし」

「夏子…」

「ありがとう」


そして、自分からキスをした。

彼は照れたように笑って、私の顎を持った。


「それじゃあ、足りない」



今度は自分から激しいキスをしてきた。

すると、彼の手が水着のひもにかかる。


「けっ…い」

「え?あっ!ごめん」

「え?」

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