私はこの宙を何よりも尊いものだと信じます。
***康介side***
俺は告られたら誰とでも付き合ってよかった。
「多架…チューしよう(笑)」
俺は前から言ってた事をまた言ってみた…。
多架はいっつも「別にいいよ」って…
多分俺が本当に多架の事好きじゃないってわかってるからだ。
だから俺に気を使ってる。これは確信じゃなくて男の感。
「んっ…」
俺は多架にキスをした。ちょっと触るくらいの軽いキス…。
真っ赤になって俺を恥ずかしそうな顔で見る多架を純粋に可愛いと思った。
俺は支度をして多架と一緒に家を出た。
「寒いね…」
多架が小声で言った。
「手…つなぐ?」
俺はそんな気なかったけど、言ってみた…。
下を向きながら「うん。」って言った多架。
その赤い顔を見てるとこっちまで赤くなる。
あっという間に1時間が過ぎて学校についた。
「じゃあな…弟のインフルエンザかかんないように…」
「うん、康介も風邪とか引かないように…」
そう言った多架の顔は寂しそうだった…そりゃそうか、付き合い始めたばっかの奴に一週間も会えないんだもんな…。
俺は自分でも最悪だと思う。好きでもない奴と付き合って、偽笑顔させて…。
一学期は俺本当に多架の事好きだったんだ。
なんでそのままじゃ居られなかったのかな。
一日目が終わり二日目の朝、俺は多架の親友の唯に一通の手紙を渡された。
『DEAR 康介へ
一昨日は楽しかったよ~^^ありがとう。
またデートしようね♪大好きっ☆』
多架から俺にの手紙…
「唯~メモ帳ない?」
もらったらとりあえず返さなきゃだよな?
「なぁ…唯、今日も多架の家行く?」
「うん、行くよ。」

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