私はこの宙を何よりも尊いものだと信じます。

「ん。こちらこそ…。」
いつものように言い返せなかった私を見て二人は抱きついてきた。
「良かったねー多架！」
声を合わせて言ってくれた悠と舞華。二人のおかげで半年間最高な日々を過ごしたし、いい経験をしたよ…。
次の日から学校に行くと砂織と砂織と仲の良かった愛理が私の事を睨んだ。
でも、それを見透かさず悠と舞華が私のもとに来てくれて砂織と宗樹が別れた理由を聞いた。
「悠って、なんで宗樹が別れたか知ってる？」
「もちろん知ってるよ！それね、宗樹が砂織チャンに「宗樹って本当にウチの事好き？」って聞いたら、「俺、多架の事好きなんだ」って電話で言ったらしいよ。」
その事を聞いて、改めて宗樹の事好きだって思った。
その日は、宗樹が私の事好きだって知ってた人みんなから祝福の言葉をもらって、宗樹はひやかされてた。
嫌がって見せた振りしたけど、それが何故か心地よくていつの間にか笑顔になっていてちょっとそんな自分が憎たらしかった。
そして、１週間しか過ぎないうちに、私と宗樹は学校中から「バカップル」と言われるようになっていた。
相変わらず、砂織グループには睨まれたりするけど宗樹が、
「あんな奴ほっとけ、気にする方が馬鹿だ。」
って言って私の頭をクシャクシャにした。
「ありがとう。」
いつも、感謝してばっか…。
放課後は毎日一緒に小太郎の散歩。遠くても自転車こいで毎日来てくれる宗樹はいつの日か”彼氏より友達！”だった私を”友達より宗樹！”に優先順位を変えていた。
うちから歩いて５分のところにある公園を主として散歩して、ぐるっと１周。でも、その近くにあるベンチで用がなくても色々喋って…
夜７時過ぎていて怒られた時も何回かあったけど、そんなのも宗樹と過ごしていた時間を考えてると全然苦にならなかった。