なみだ

「そう言えば、
私に渡したい物が
あるって‥」


席に座ると、
彼女は思い出したように
僕に笑った。


「うん、そう。
天海さん、猫が好きって
言ってたから‥」


そう言いながら、
僕はバッグから一冊の
ファイルを取り出した。

そして、そのまま


「はい。見てみて」


と、彼女にファイルを
渡した。


「もしかして‥」


少し嬉しそうな笑みを
浮かべながら、
彼女はゆっくりとファイルを開いた。

ファイルを開いた瞬間、
彼女の顔がパァっと明るくなった。


「可愛いぃ〜。
わざわざ、私のために?」

キラキラとした目で、
彼女は真っすぐに
僕を見つめた。


「うん‥」


少し照ながら小さく頷き、僕は彼女に笑った。



「ありがとうございます。すごく、嬉しいです」


「良かった、喜んでくれて。それ‥、天海さんへの
プレゼント‥だから‥」


「えっ‥本当に!?」


「‥うん」


「わぁ〜、
ありがとうございます。
私、ずっと大事にします」


天使のように、
彼女は笑った。




彼女が笑ってくれること、僕は それが何よりも
嬉しかった。


彼女の笑顔を見ていると、不思議なくらい
すごく幸せな気持ちに
なった。







初めて会った時から、

ずっと
変わらない気持ち。




僕は…




##### 彼女のことが #####
###### すごく好き ######
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