なみだ
次の日、
僕はいつものように
図書館の入口で彼女を
待っていた。



昨日から
何度も頭の中で繰り返し、絶対に今日こそは彼女に
伝えると強く誓った
『言葉』…。


その言葉だけが
今の僕の頭を埋め尽くしていた。




ふと、時計に目を向けると

現在10:10分。

もう、
約束の時間は過ぎていた。


いつもなら、
もう彼女は来ている
時間なのに、

彼女の姿はまだない。




『どうしたんだろう‥?』


そう思っていると、
突然、ケータイに着信が
あった。

見ると、
それは彼女からの
メールだった。



『ごめんなさい。
今日は図書館に
行けなくなりました』





彼女に何かあったのかと、僕は慌てて電話をかけた。


でも…、


彼女は
電話には出なかった。


言いようのない不安が
胸に込み上げ、
僕は思わず走り出した。







#### 彼女の所に…!! ####
< 21 / 43 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop