なみだ
「もしもし‥、
天海さん…!?」
息を切らしながら、
僕はすぐに電話に出た。
「あの‥、
瀬良さん‥ですか?」
「……?!」
聞こえたのは
彼女の声ではなく、
別の女性の声だった。
「そう‥ですけど‥?」
少し戸惑いながら
そう 答えると、
その女性は
一呼吸おいてから、
「私‥、
莉緒の母です…」
と、静かな口調で言った。
その声はどこか悲しく、
泣いているようにも
聞こえた。
あまりにも突然のことに、
僕は言葉を失った。
###### なんで…? ######
##### どうして…?! #####