なみだ
「大丈夫‥、
きっと治るよ。
そう 信じてなきゃ‥」



抱きしめていた手を緩め、僕は彼女の目を真っ直ぐに見つめた。


微かに涙で潤んだ
彼女の目が、
小さく『うん』と頷いた。


「僕と‥
付き合ってくれますか?」


「‥はい」



改めて訊き直す僕に、
彼女は少し恥ずかしそうに笑って頷いた。




それは
いつもと同じ、

天使のような

優しい笑顔だった…。
< 31 / 43 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop