初恋の向こう側
そして放課後。
場所は変わって、俺んち、俺の部屋。
「でもやっぱり、彼女は欲しいべ?」
ベッドの上で胡座をかいて座るオサが、低く呟くように訊いてきた。
そして続けた。
「この先が知りたいワケよ」
言いながら、膝の上に置いた雑誌をぽんぽんと叩く。
そこに写っているのは、ビキニ姿で悩ましげなポーズをとるグラビアアイドル。
「あぁー、そっちね」
俺はオサの隣にある紙袋を指でさした。
その中身は、その先が載ってる参考書?
……平たく言っちゃえば、エロ本だけどさ。
「なんだよ、その気のない言い方はーっ?
ぼかぁ、そんな淫らな世界に興味ありましぇ~ん!みたいに言うなよ?」