初恋の向こう側


週が明けた。

いつもは苦手な朝も今日に限ってはサクッと起きたのに、なんつーか、このスッキリしない感じ?


『お祭りに行きたい』

と言ったヒロとの約束をすっぽかしてしまった俺。

その謝罪もまだ済んでいないし、上手い言い訳もだって考えついていない。

それから今日はバイトもあって、俺のシフトの前に入ってるのは哉子さんなんだけど。

あんなことがあった後、どんな顔をして会えばいいのか? ってやっぱり悩んでしまう。


……でも、止まってたって仕方ない。

よし、まずはヒロに会わなきゃ。

会ってとにかく謝るしかないだろ。


重い腰を上げ、勢いよく部屋のドアを開けた。


< 100 / 380 >

この作品をシェア

pagetop