初恋の向こう側
週が明けた。
いつもは苦手な朝も今日に限ってはサクッと起きたのに、なんつーか、このスッキリしない感じ?
『お祭りに行きたい』
と言ったヒロとの約束をすっぽかしてしまった俺。
その謝罪もまだ済んでいないし、上手い言い訳もだって考えついていない。
それから今日はバイトもあって、俺のシフトの前に入ってるのは哉子さんなんだけど。
あんなことがあった後、どんな顔をして会えばいいのか? ってやっぱり悩んでしまう。
……でも、止まってたって仕方ない。
よし、まずはヒロに会わなきゃ。
会ってとにかく謝るしかないだろ。
重い腰を上げ、勢いよく部屋のドアを開けた。