初恋の向こう側

「じゃあ、佐伯君はパーマかけたことないでしょ?」


こんなイタズラな目をするとこなんかも、ツボだったりする今日この頃。


「まーた哉子さんは、天パをバカにするんだー」


と拗ねてみる。そしたら


「クセっ毛でも、似合ってるからいいじゃない?
佐伯君はカッコイイから、なんでも似合うと思うよ」


って、そのスマイルは卑怯だぞ。


店長から、もう一人学生アルバイトがいると聞いた時、どうせオタクだろって思ってた。

それがまさか女の子で、しかもこんなキレイなオネーサンだなんて。誰が想像するよ?

まさしく“清楚”という言葉がピッタリの哉子さん。

ストレートの黒髪に自然に近い眉毛とか、メイクだってしてるのかわかんないくらい薄いんだ。


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