溺愛女神様―青空の瞳―
そして、現在に至る……
「って、全然状況整理できてないし……」
はあ、と溜息をついて、未だに寝ている謎の男を見下ろす
綺麗な金髪だ
日の光に反射してキラキラと輝いている
自然と手が伸び、その長めの髪に触れる
さらさらとしていて、手触りがよい
瞳の色は何色なんだろう
そんなことを思い、瞳が閉じられているのを承知で前髪を除けるように触れた
その瞬間、男は一瞬眉間にシワを寄せ、ゆっくりと瞼を上げた
「あ…」
起きてしまった
よくよく考えるとこれはマズイ状況なのでは?
何故、自分がこんなところに居るのかは別にして、ここはおそらく彼の部屋だ―――そして自分は不法侵入している怪しい人間………
どうしようっ!?!
この状況は自分がこの人の寝込みを襲っているようにも見えなくない
実際、手を出してしまったわけで……
いや、でも、髪に触れただけだから!!無罪で!!!
レイが心の中でよく分からないやり取りをしているなか、男も頭が意識が覚醒してきたのか徐々に瞳に驚きを写してゆく
「女神………!?」
男が一言、そう呟いた