運命

消えた笑い顔

あれから私はあんまり笑うことができなくなった。
裕二にあんな想いさせて笑えるわけがない。
皆心配していた。美由が声をかけてきた。
「夏姫!何で笑わなくなったの?」
「・・・・」
「夏姫、裕二君と別れたのは、夏姫のせいでも裕二君のせいでもないんだからねっ!」
じゃぁ何が原因で別れたの?
「夏姫は馬鹿だよ。自分ばっかり責めちゃダメ!!」
美由が泣いてる・・・。
こんな私のために。私は涙が溢れてきた。
1人では抱えきれなくなったこの思いを、美由に全部話した。
美由は泣きながら聞いてくれた。
ありがとう、美由が聞いてくれなかったら、私きっと笑えなかったと思う。
美由がいてくれて、本当によかったって思ってるよ。
本当にありがとう、美由。
< 14 / 26 >

この作品をシェア

pagetop