君を想う

ドキン　ドキン・・・


箸を持つ手が　少し震えた


緊張してるせい・・・かな？


「ねぇ　朔哉


あんたいつもパンだけど


飽きないの？」


咲帆ちゃんは　頬杖を突きながら


朔哉君にそう言っていた


「・・・別に」


「麻美に作ってもらえば？


料理上手いらしいし？」


「へ！？」


何を言い出すのかと思えば・・・


そんな・・・


「へぇー・・・美味そうじゃん」


ドキン


私のお弁当を見ながら


そう言った朔哉君


「・・・そうかな？　


こんなの普通だよ？」


「でも　美味そうじゃん


でもさ・・・いいよ


作るの大変だろ？」


少し素っ気無く


朔哉君はそう言った


「そんな事ないよ？　下ごしらえとか


前の日の夜にやるし・・・」


って　何言ってるの？


これじゃあ　作る気まんまんじゃない