君を想う
「咲帆ちゃん! お待たせ・・・


あ・・・朔哉君も一緒だったんだ」


後ろから麻美が声をかけて来た


「お前等 これから


どっか行くの?」


「うん 麻美の家に行くんだー!


お兄さんにもちゃんと


挨拶したいし?」


香坂は嬉しそうにそう言った


「・・・俺も行く」


「は? なんで朔哉も?」


「いいだろ? 別に・・・」


深い意味はない


ただ・・・麻美の様子が気になった


「せっかく女の子同士の話


したかったのにー・・・


今日はいいや また今度ね?」


そう言って 香坂は玄関を出た


てか・・・俺ジャマだった?


「俺・・・ジャマだった?」


「へ!? そんな事ないよ?」


慌ててそう言いながら


少し照れている麻美が可愛く見えた


「じゃあ・・・私帰るね?」


「待った! 送るよ」


「でも・・・大丈夫だよ?」


麻美は俯きながらそう言った


「また絡まれるかもしれねーだろ?」
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