君を想う
---朔哉side---


頬杖を突いて ぼんやりしながら


麻美の席を見た


なんか・・・調子狂うな


「・・・や? 朔哉!?」


声のする方を見ると 香坂が


腰に手を当てて立っていた


「なんだよ?」


「帰り 麻美の家に行くんだけど


あんたも行かない?」


「え?」


麻美の・・・家に?


「お前の事だから どうせ


麻美の兄貴目当てだろ?」


「まぁ・・・ね? でも


麻美の事心配だし」


それは・・・俺だってそうだよ


休みだって聞いた時は


焦ってしまった


余計に心配した


授業の内容なんて 耳に入らなかった


隣に・・・麻美が居ない


それだけで 俺の心に穴が


空いた感じだったから


「・・・で? 行くの? 行かないの?」


「行くよ・・・」


「じゃあ 放課後ね?」


そう言って 香坂はどこかに行ってしまった
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