君を想う
「・・・どうして?」


「え?」


「どうして・・・私の事


嫌いにならないの?」


涙が溢れてきた


朔哉君の事・・・振ったのに


それなのに どうして?


こんなずるい気持ちが


涙になって 溢れてくる


結果的に こうなるなんて・・・


思ってもみなかった


咲帆ちゃんも 悲しませて


「・・・麻美 自分を責めてるのか?」


「え?」


「お前が悪い訳じゃ・・・ないだろ?」


朔哉君は そう言って


私の頬に触れた


だけど 私が悪いのに


こんな事になるなんて・・・


「俺は お前の事


嫌いにはならないよ・・・」


「・・・私が悪いのに?」


朔哉君の事・・・悲しませたのに?


それでも・・・好きだって


言ってくれるの?


ぎゅ


「だから・・・お前のせいじゃないから


自分を責めるな」
< 251 / 513 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop