君を想う
・・・帰り道


私は家の近くの公園に居た


ベンチに座っている人影を見つけた


「お兄ちゃん!」


「・・・麻美」


立ち上がって 私の方を見るお兄ちゃんは


やっぱり少し寂しそうだった


私は ベンチに向かって


お兄ちゃんの隣に座った


「悪いな 呼び出して・・・」


「・・・ううん どうしたの?」


ドキン ドキン・・・


変に緊張する・・・


こうして 話すのって違和感がある


「俺さ・・・麻美の事


好きになる資格あったのかな?」


「え?」


突然 どうしてそんな事言うのか


わからなかった


「麻美は俺の事・・・ずっと兄貴として


見てて 好きだったんだろ?」


「・・・」


それは・・・そうだった


「・・・私にとって 


自慢のお兄ちゃんだよ?」


「ほら・・・だから俺は麻美の事


好きになっちゃダメだったんだよ」


「どうして!?」


そう言って 私は立ち上がった
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