君を想う
思わず涙が出そうになった


「ちょっと・・・泣かないでよ!」


「だって・・・」


普通なら絶交とか・・・言うのに


咲帆ちゃんは 友達だって


味方だって・・・言ってくれる


「私 もう帰るね?」


そう言って 咲帆ちゃんは


ベンチを立って公園を出た


残された私は ベンチに座って


考えていた


いつまでも こんなんじゃ


ダメだってわかってる・・・


だけど 朔哉君もお兄ちゃんも


同じぐらい好き


「麻美!?」


振り返るとお兄ちゃんが


息を切らしていた


私はベンチから立ち上がって


お兄ちゃんの所に向かう


「・・・お兄ちゃん」


「なかなか帰って来ないから


心配で・・・」


「ごめんね?」


心配かけて・・・ごめんなさい


すると お兄ちゃんは


私の頭に手を乗せた


「無事でよかった・・・帰ろう?」
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