君を想う
少し冷たく感じてしまった


「・・・朔哉君」


「ほら 帰るぞ?」


麻美から離れて 先を歩く


俺の後ろを歩いているのがわかった


さっきまで 隣歩いていたのに


なんか距離感を感じてしまった


俺・・・何聞いてんだよ?


バカみたいだな


「・・・ここでいい」


「いいよ 家まで送る」


「ううん・・・大丈夫・・・


近いから」


確かにそうだけど


でも もう少しだけ一緒に居たい


そう思うのは 俺だけなのか?


「・・・そっか じゃあな」


「うん またね」


手を振って 家に向かって


歩き出した麻美


スマホを出すと


時間が表示されていた


「まだ・・・7時前か」


家に帰っても 親父がうるさいし


バイトサボっちゃったからな


「あれ? 倉崎君?」


声をかけられて 振り返ると


麻美の兄貴が居た
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