君を想う
「さっき・・・倉崎君と会ったよ」


「え?」


朔哉君に・・・?


何か言ったのかな?


「あいつ・・・いい奴だよ」


「お兄ちゃん」


「でもさ 俺 お前を好きになって


後悔してないから・・・」


お兄ちゃんは やっぱり


悲しい顔をしていた


そんな顔・・・しないでよ


私 お兄ちゃんの笑顔が好きなのに


それなのに・・・


「・・・ごめんなさい」


俯きながら 謝った


「麻美は・・・優しい子だから


きっと大丈夫だよ


自分の気持ちに 気付くから」


そう言って お兄ちゃんは


私の頭を撫でた


優しくて 温かい大きな手で


いつも私が泣いている時とか


悲しい時は いつもこうやって


私の頭を撫でてくれた


涙が溢れて来た
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