君を想う
「やっぱり 元気なくない?


風邪酷いの?」


咲帆ちゃんは 心配そうな顔で


そう言ってきた


「そんな事ないよ・・・!」


「風邪引いてるのか?」


朔哉君も 少し心配そうな顔をして


私を見ていた


「・・・えっと」


どうしよう


顔が少し熱くなってきた


ドキン ドキン・・・


脈が・・・熱いよ


ガタ


「私・・・ちょっとトイレ!」


そう言って 教室を出た


トイレに向かって 


洗面台の鏡を見る


「・・・こんな顔してたんだ」


鏡には 顔が少し赤くなっている


私が映っていた


落ち着かなきゃ・・・


そう思っているのに ドキドキは


落ち着かない


ドキン ドキン・・・


トイレを出て 教室に


戻ろうと思ったけど


私は 階段を上がっていた
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