君を想う

---朔哉side---


やっぱり　麻美は自分の事を


まだ責めていた


兄貴の事・・・まだ好きなんだって


思っていた


「麻美は・・・どうしたいんだ？」


「え？」


顔を上げた麻美は　涙を浮かべていた


上目遣いで見るなよ・・・


「・・・俺の事　好き？」


今更何聞いてんだよ・・・


バカか・・・俺は


「・・・好き」


え？


今・・・なんて言った？


「朔哉君の事・・・好き


でも　こんな気持ちのまま・・・


好きだって言いたくない」


涙が　頬を伝っていた


俺はそんな麻美の涙を指で拭った


そうだよな・・・


「・・・朔哉君は　私の事


ずっと想っててくれたんだよね？」


そうだよ・・・


俺は　ずっと麻美の事を


想っていたんだ


初めて会った時から　好きだった


この想いは　恋だったんだ