君を想う
誰にも言ってないのに・・・


「お前が何考えてるかなんて


わかってるよ


何年もダチやってねーからな」


亮介はそう言いながら


壁に寄りかかった


「・・・お前の言う通りだよ」


「やっぱりな・・・


で? なんで麻美ちゃんに


酷い事言ったんだよ?」


「麻美の為だよ」


そう 麻美の為なんだよ・・・


こんな事 本当はしたくなかった


「なら 謝れよ


麻美ちゃんなら許してくれるだろ?」


「・・・今更無理だよ」


今更・・・謝るなんて出来ない


何度も謝りたかった


それに 叩かれたし・・・


「それに・・・謝った所で


どうにかなる問題じゃねーだろ」


「傷付くのは 麻美ちゃん自身なんだぞ?


それでもいいのか?」


わかってる・・・


本当は 今だって麻美が


傷付いている事


泣いていたから・・・


でも 冷たく突き放してしまった
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