君を想う
少しだけ 気持ちが楽になった


麻美は好きだって言ってくれたから


思わず顔がニヤけてしまう


気付けば家に着いていた


親父の車がある・・・


はぁ・・・最悪だな


そう思いながら 家の玄関を開けた


「・・・ただいま」


靴を脱いで 部屋に向かおうとする


「朔哉 ちょっといいか?」


なんだよ・・・?


俺は そう思いながら


リビングに向かった


「何? 勉強しなきゃいけないんだけど」


「お前 バイトは辞めたのか?」


またそれかよ・・・


「・・・親父には関係ないだろ?


会社は兄貴が継げばいいじゃん」


俺には 5つ上の兄貴が居る


今は海外の名門大学で経済学を


学んでいる


「お前には期待していたんだ


少しは将来の事 考えろ」


まだ16なのに 将来の事考えろなんて


「俺は俺の道を歩くから・・・


親父の期待には応える事は無理だから」


そう言って リビングを出た


自分の言いたい事を・・・言えるように


なったのは麻美のおかげかもしれない
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