君を想う
「倉崎君! これ・・・受け取って!」


1人の女子が俺の前に立って


何かを差し出した


「・・・何これ?」


「クッキーです・・・倉崎君に


食べてもらいたくて


一生懸命作りました!」


その女子は 顔を赤くしながら


そう言った


「・・・いらない」


「え?」


「俺 甘いのダメだから」


素っ気無く言って 席に座った


麻美が作ったのなら 別だけど


「朔哉 麻美とうまくいったみたいね?」


香坂がそう言いながら


俺の所にやって来た


「別に・・・」


「照れちゃってー! あ 麻美」


ドキン


教室の出入り口には 麻美が


立っていた


こっちに来る・・・


ガタ


「麻美ー おはよ!」


「・・・おはよう 咲帆ちゃん」


麻美は 少し笑いながら


挨拶をしていた 
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