君を想う

---朔哉side---


日曜日に麻美に会えるなんて


思いもしなかった


香坂に・・・感謝しなきゃ


いけないのか？


でも　よりによってなんで


あの洋服屋なんだよ・・・


その時　スマホが鳴った


【香坂咲帆】


俺は　通話ボタンを押した


「なんだよ？」


『あれ？　なんか不機嫌？』


「お前なぁ・・・なんで


先に帰ったんだよ？」


はっきり言って　めちゃくちゃ


恥ずかしかった


『だって　麻美にとっては


初デートなんだよ？』


初デートって・・・


なんか　嬉しそうに言うな


でも・・・あいつ可愛かったな


他の男達　ほとんど麻美見てたし・・・


嫉妬してしまった


「・・・はぁ」


『溜息なんて　らしくないなー


せっかくデート出来たんだから！


私に感謝しなさいよ？』


そう言うと　香坂は電話を切った