君を想う
ち・・・近い


「な・・・何?」


「もう覚えたか?」


「あ・・・うん!」


本当は 校内案内どころじゃなかった


ずっと俯いてて 場所なんて


見ていない


「あ・・・真っ暗・・・」


外を見ると 暗くなっていた


スマホを出して 時間を見ると


【19:20】と表示されていた


「送って行くから」


「あ・・・うん!」


倉崎君と玄関に向かって歩いた


学校を出ると 校門の前に


人影があった


「麻美!」


「・・・お兄ちゃん!」


校門の前に立っていたのは


お兄ちゃんだった


「どうしたの?」


「遅いから・・・迎えに来たんだ」


すると お兄ちゃんは


倉崎君を見た


なんか・・・睨んでる?


「確か・・・倉崎君だったね?


麻美の兄の健です


感心しないな こんな時間まで


妹を振り回すなんて」
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