君を想う
---朔哉side---


「はぁ・・・」


思わず溜息が出た


「さーくや!」


後ろから肩を叩かれて


見ると亮介が居た


「・・・なんだ お前か」


「何か悩んでるのか?」


「・・・ちょっとな」


悩みまくりだよ・・・


今朝 学校に行く途中


俺はいつものように歩いていた


「倉崎・・・朔哉君だよね?」


声をかけられて 振り返ると


麻美の兄貴が立っていた


なんで・・・ここに居るんだよ?


「あの・・・」


「ちょっと話せるかな?」


腕時計を見ると まだ時間があった


「そんな時間は 取らせないよ」


「・・・はぁ」


「君は 妹の事・・・


麻美の事好きなのか?」


真剣な顔でそう言った兄貴


「・・・はい 好きです」


なんか 苦手だな・・・


この人


なんで そんな事聞いてくるんだよ?
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