君を想う
「・・・そっか 俺もだよ」


は?


俺もって・・・何が?


まさかとは思った


でも・・・そんな事聞けなかった


「・・・何が言いたいんですか?」


俺は 真剣な顔でそう聞いた


「俺は 麻美の事好きだよ


もちろん兄としてじゃなくて・・・


1人の男として」


「俺に・・・麻美を諦めろって


言うんですか?」


諦めたくなかった


麻美は・・・


「そうは言ってないよ・・・


これ以上 あの子の悲しい顔は


見たくないんだ


麻美は昔から純粋な子だからね」


それは・・・見ててわかる


「そういう事だから」


そう言って 兄貴はどこかに向かって


歩き出した


俺・・・宣戦布告されたのか?


教室でも 麻美の顔がまともに


見れなかった


でも・・・心配かけちゃったよな


「お前さ 少しは力抜けよ?」


亮介は 肩を叩きながらそう言った
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