彼の愛は永遠だから、サヨナラは言わない
あれ、ベストカップルは誰だったのかな。


発表前に気負うしなってしまったのだろうか。


本番に弱くて情けない。


「千比絽は気を失って何も覚えてないだろうけど、ベストカップルに選ばれたのは俺と千比絽だからな。星野の顔ったらなかったぞ。」


それは、どうかな。


星野監督が何を考えてるのか、全く分からない。


又、何かしかけてこないか、不安になる。


野球が好きなのかも定かでないし。


野球が嫌いなら監督はやらないと思う。


理解に苦しむ。


「星野監督の所に行こう。星野監督が何で私に拘るのか聞きたい。」


弘也が呆れているけど。


このままでは納得がいかない。


「俺が止めても千比絽は行くよな。千比絽を一人では行かせれない。」


ごめん、弘也。


迷惑かけてばかりだね。


でもね、この状態で星野とどう付き合って行けば良いのか悩むし。


真実を知りたい。


「千比絽歩けるか。抱っこして行こうか。」


お姫様抱っこはもういいです。


「さっきはあまりの緊張に気を失っただけだから、もう大丈夫だよ。」


弘也が全身を見渡した。


なんなのよ、ジロジロ見ないでほしい。


「体操服の千比絽は色気ないな。ウェディングドレス姿の千比絽は本当に綺麗だったよ。」


あはは、私には体操服がお似合いだよ。


星野監督に会って、どうしても確かめたかった。


私の父親を本当に憎んでいるのか。


















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