彼の愛は永遠だから、サヨナラは言わない
西條先輩が部屋から出て行った後、中々眠れなかった。


朝ご飯は給食が届いていたから、食堂でみんなで美味しくいただいた。


西條先輩は私を見てもいつもと全く変わりなくて、昨日の告白はなんだったのか。


あれは聞き違いだったのかも知れない。


ドキドキしてる自分が恥ずかしくなった。


「目腫れてるぞ。眠れなかったのか。千比絽は一人が苦手だったな。」


みんなのいる前で陸人がそんな事言った。


恥ずかしい過ぎるよ。


「人は見かけによらないんだな。男みたいな千比絽が一人で寝れないだなんて、笑える。」


こいつ誰だっけ。


確か2年の茅島晋吾先輩だ。


超ナルシストらしいけど。


「良かったら、一緒に寝てあげようか。」


気持ち悪いです。


「けっこうです。」


絶対、こいつ面白がってる。


「千比絽をからかうな。千比絽に何か言いたいなら、野球で千比絽に勝ってからにしろよ。」


晋吾先輩に睨まれた。


ますます晋吾先輩に嫌われたようだ。


晋吾先輩は小山主将よりも苦手で、かなりうざい。


常に嫌みを言って、練習の邪魔するし。


本当に野球が好きなのか、疑いたくもなる。











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