彼の愛は永遠だから、サヨナラは言わない
料理室に道弘と重記が入って来た。


遅いよ。


「片付けが遅くなってしまって。」


「来ないかと思った。」


二人が吹き出した。


え、何?


「千比絽、粉だらけだぞ。鼻の頭真っ白だ。」


嘘。



「やだ、西條先輩教えて下さいよ。」


西條先輩が楽しそうに笑う。


恥ずかし過ぎる。


「可愛いかったから、そのままにした。中々似合ってるぞ。」


又、可愛いと言いましたね。


可愛いなんて言われた事ないから、どう、返していいのかもわからない。


他の二人がいたことも忘れて、西條先輩を見つめてしまった。


「千比絽は可愛いよな、重記。」


そんな事聞かないで下さい。


西條先輩以外、そんな事思う人いませんから。


「僕も千比絽は可愛いと思う。むさ苦しい男だらけの中に咲いた、向日葵みたいな感じ。」


向日葵?


まぁ、背は高いけど。


顔もでかいか。


笑ってごまかすしかなかった。


ニヤリと笑ってみたけど、どうかな。















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