彼とカレの青春
「今日は、
何買う予定?」

俺は上野に尋ねた。


「予定?そんなの無いよ。」
あっけらかんと、
上野は言う。


「え?
なんか買いたい物があったから、今日待ち合わせしたんじゃないの?」

訳が分からず、
思わず俺は
上野へ質問した。


「いや、
ただ......、
野宮と デートしたかっただけ!
予定は無い。」

ちょっと照れた様子で、
そっぽ向きながら
上野は そう話した。


(コイツ......、
俺の心を満たす天才だな......。)

一瞬で、
俺を幸せな気持ちにさせることの出来る上野は、
何だか
魔法使いの様に思えた。
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