LOVE☆LIFE 〜幼なじみレンアイ㊦〜
だから…容姿云々攻撃はアタシには効かないのよ!
そう思いながらユリカちゃんを見つめると、ユリカちゃんは驚いたように目を見開いていた。
きっとこんなにハッキリと面とむかって文句を言われた経験が無いのだろう。
アタシは誠二の野郎のせいで、この手の文句には免疫がかなり付いている。
「なっ、なんて下品な事言うの!ひどいっ!絶対絶対ナツコなんかに誠ちゃんは譲らないんだからっ!!」
泣き出しそうな顔でアタシを睨みつけると、ユリカちゃんはテーブルに2千円を叩き付けて立ち上がった。
「ちょっと、まだ1口も食べてないじゃない、それに2千円は多すぎるわ。」
今にも走り出しそうなユリカちゃんを諌めると、
「食べる気なんか起きないわ!お釣りなんかあげるわよ!誠ちゃんは今夜は絶対に帰さないから!」
そう吐き捨てるように叫んで、お店を出て行った。
あー…やってしまった。
不本意とは言え、人を怒らせ、そのまま帰らせた事に少なからず罪悪感を覚える。
本当に…恋愛に関しては穏便に済ませるという事が、途轍もなく難しいようだ。