LOVE☆LIFE 〜幼なじみレンアイ㊦〜
「お父さんがただの痛風だろうと何だろうと、アタシは誠ちゃんが居なくちゃ嫌だよ。」
ただの痛風ってところが何気にひどいわねユリカちゃん。
『ユリカ、オマエのは親愛の情だ。オレじゃなきゃダメだって思い込んでるだけなんだよ。オレはユリカを妹みたいに大切に思ってる。』
オイオイ…
何だかこれからいたいけな少女をカモろうとしてるホストみたいな台詞だな。
さすがのタラシ野郎め…。
「嫌だ、嫌だよ誠ちゃん。妹じゃ嫌なの、誠ちゃんの恋人にして欲しいの。側に居たいのずっとずっと…。」
『じゃあナツみたいになれよ。』
えっ…!?
誠二の返事に、アタシは今どんな顔してユリカちゃんを見れば良いのか分からなくなる。
『ナツみたいにオレに悪態ついて、ブン殴って、言いたい放題言ってみろよ。』
何か…アタシ相当嫌な女みたいなんですけど。
『オマエには出来ないだろう?きっとユリカはオレの言う事何でも聞いて、何でもかんでも許しちまう。そういうのは恋じゃねぇ、依存だ。』
「…何でよ、ナツコは誠ちゃんが居なくても生きてけるのに、ユリカは誠ちゃんじゃなきゃダメなのにっ!」
ユリカちゃんの大きな瞳から零れ落ちた涙を、屋上に吹く風がキラキラとさらって行った。