RED×HEAVEN
女は、コートのポケットから何か道具を取り出した。



銃。



初めて見る銃に、驚くほど何も感じない。



「出来れば」



俺は銃の先端を見つめたまま言った。



「とにかく苦しむようにやってくれ。

ルナの痛みや苦しみはわかってやれないけど、アイツより楽に死ぬ訳にはいかない」



もし、このまま拳銃で頭を撃ち抜かれれば即死してしまう。



それでは意味がない。



「了解した」
< 133 / 262 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop