RED×HEAVEN
でも、俺にはもう一仕事残っている。



円柱を元に戻さなければならない。



水面にポッカリとある空洞。



その光景は異常だ。



外から見ると、思っていた以上に大きな穴だった。



俺は円柱に全神経を集中させた。



そうしないと戻せないと感じたから。



俺の体力はすでに限界を迎えつつあった。



水の質量を侮っていた。



宇宙の力を操っていいはずがなかったんだ。



全知全能の神的な存在に対して申し訳ないと思いつつ、徐々にこの無法地帯を整備していった。



徐々にしか出来なかったというのが正直なところだが。



整備し終わると、手足が震えだした。



立っているのも辛い。



あぁ、もうダメなのか。



そう思った瞬間、信じられない声を聞いた。
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