RED×HEAVEN
「天国か地獄か、自分では選べないのか?」


「無理だね。

これから会う事になると思うけど、神様の言う事は絶対だから。

僕たちは、リュウが仕事人を終えたら天国に行かせるようにって指示を受けてる」



エンが言った。



「そうか…」


「リュウを地獄になんて行かせない。絶対」



エマがそう言いながら、その小さな身体で俺を抱き締めた。



なんだか懐かしい感じがした。



「でも、辛いのはこれからだよ」



エンが俺とエマを細い腕で包み込んだ。



この時だけは、エンが大人びて見えた。
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