RED×HEAVEN
「自分を責めるな。

それより、奥さんと息子の事が気にならないのか?」



なんと、男は微笑んだ。



「気にはなるけど、アイツらは大丈夫だ。

俺が死んだくらいでボロボロになるほどやわな女を選んだつもりはないし、息子も試練に立ち向かえるように育てたつもりだ。

だから、大丈夫」



素直に凄いと思った。



「だけど、愛している男が急にいなくなったら、いくら気丈でも崩れるかもしれないぞ」



ルイはどうだろうか。



あの子は強い。



俺が急にいなくなって、一体どう思っているのだろうか。



こんな事を思うのも、自惚れなのかも知れない。
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