RED×HEAVEN
「何我慢してんだよ。

しっかり泣きな。

泣けば惨めに見えるとか、気持ちが折れるとか思ってんの?

逆だよ。

泣けば人は強くなれる。

折れそうな気持ちを前に進めるために泣くんだよ」



俺は誰もいない会社の事務所でマユに抱き締められ、幼い子供のように声をあげて泣いた。



俺はアイツを、ルナを保護者としてちゃんと見てきたつもりだった。



でもそれはただの自惚れ。



俺がルナに支えてもらってたんだな。



辛い事があっても、アイツの顔を見るだけで簡単に乗り越えられた。



俺はアイツのおかげで今まで生きてこられたのかも知れない。



だから今度は俺が、アイツを救ってやろう。
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