L・O・V・E
人気の少ない
廊下に連れて行かれた。



「何?」

「えっと・・・。
 付き合ってください!」



・・・。
超ストレート。

言い方は嫌いじゃない。
回りくどいのよりは、
ストレートの方がいい。



「悪いけど・・・」

「友達でいいんです!」

「え?」



言葉を遮られて、
いきなり叫び始めた。



「友だち、で。
 お願いします!!」

「友達・・・?」

「俺バカじゃないんで。
 振られること分かってます」

「じゃあなんで?」



分かってたなら、
告らないでしょ、普通。



「辻宮 聖生」

「っ!?」

「やっぱ好きなんすね」

「なんで・・・」

「俺負けないっす。
 先輩のこと諦めません」



やめて・・・。

何なの、この人。
イライラして来た。

あたしの何を、
知ってるって言うの?

思いっきり
睨みつけて、
教室に戻ろうとした。



「逃げるんすか?」

「・・・は?」

「つまんねー女」



何こいつ・・・。

睨みつけるのさえ、
あたしには勿体なく感じた。
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