ふたり


大きい声に驚いたように
肩が跳ねる。

あたしが呼んでることに
気づいてなかったみたい。


『ほら、血ぃでてんじゃん。
早くふきなってば』


『・・・あ、ありがと』



小さく笑みを浮かべ、
手についた血を
拭う陸。


・・・なんか、様子変・・・?


『どしたの?』


言った瞬間、
陸が怯えるようにビクついた。


『・・・なんでもないよ?
早く着替えて 学校行こう』
< 7 / 15 >

この作品をシェア

pagetop