Rena real 〜中学編〜
虐め。裏切りと仕返し
高崎れな 中学1年生
真新しい制服を着て
ドキドキしながら
校門をくぐった4月から
半年もたって
学校にも慣れてきた。
部活は吹奏楽部に入って
好きな人も出来て
毎日充実していた。
あの事件が起こるまでは。
今日もアタシは
朝から笑顔で
教室へと向かった。
「れなちゃん、おはよ」
『おはよー』
「昨日のドラマ見た?」
『見た見た〜』
クラスメイトと
他愛のない話をしながら
教室のドアを開けると
クラスの女子達が
一斉にこっちを向いて
アタシに笑顔を向ける
「れな、おはよ!」
『おはよ〜』
鞄を机に置いたあと
女子のグループに入り
他愛のない話をする
ガラッ
「‥ぁ」
『?』
教室のドアが開いて
扉の前に立つ
人物を見た瞬間
教室が静まり返る。
その人物は"ミカ"
『おはよ、ミカ』
「‥お、おはよ」
『髪の毛切ったの?可愛いね♪』
「あ…ありがと」
アタシは笑顔で
ミカに近付いていくと
ミカは下を向いたまま
動かなくなった。
『あ、ミカ…スカートの裾汚れてるよ?洗わなくちゃじゃん!』
「あ、大丈夫だから…」
『女の子なんだから少しは身だしなみに気使わなくちゃ駄目じゃん!ね?今から洗いに行こうよ』
アタシはサッと
ミカの手を取ると
次々とクラスの女子達が
"アタシも行く"と
大人数で教室を出た。
向かった先は女子トイレ
ドンッ
女子トイレに入るなり
アタシはミカを
壁に叩きつけた。
『裏切り者が学校なんか来てんじゃねーよ!!』
「……」
アタシが怒鳴りつけると
周りにいた女子達が
笑い声をあげる。
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