Rena real 〜中学編〜




休み時間が終わって
授業が始まっても
教室はどこか
緊張感があって


高城の携帯の音と
先生の声だけが
教室に響いていた。




「これで、Xは‥‥」




先生の話をよそに
チラッと高城を見ると

足を机に乗せて座って
カチカチと
携帯をいじっている。


確かに見た目は
カッコイイ

少し日に焼けた肌
ほどよく筋肉のついた腕
髪はサラッとした金髪
胸元のネック
顔は傷がいくつかあって


ユリが惚れるのも
確かに分かる。




〜♪


ピッ




「あ?」



高城の携帯が鳴ると
授業中お構いなしに
電話に出た



「今学校だっつの。あ?謝るんだったら最初から電話かけてくんじゃねーっつの!ブス。」




確かに
惚れるのも分かるけど
性格悪すぎ




「‥‥きっ」


「高崎!」


『え?』


「え?じゃない‥ここの問題だ。」




やばい。

高城の観察しすぎて
先生の話
全然聞いてなかった!




『‥分かりません』


「高城ばっか見てないで授業に集中するように!」


『‥‥!!』



ざわっ



クラスの視線と笑いが
一気に集まってきて
恥ずかしくて

急いで席に座って
パッと顔を伏せた。




ざわめく教室の中
隣から声がする



「おい」


『‥』


「おい、お前」


『‥‥』


「シカトしてんじゃねーよ、ブス」


『アタシに話しかけてるわけ?』


「テメーしかいねえだろ」


『何?』



アタシは
机に顔を伏せながら
軽く返事をする




「お前さー、俺のこと好きなわけ?」








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