死神少女
「あんさ、キミは・・・」
「神山祐乃よ」
「・・・いっつもここの金網破ってる子だろ」
「えぇ、そうよ」
はぁ、とあきれ返った顔。
ユウの浮かべる表情がいちいち兄さんを思い出させる。
半分捨てた感情が、少し震えた気がした。
「・・・ったく・・・俺が毎日妨害してるっつーのに・・・」
「はい?」
「だから、いきなり死にたくなくなったりするのは俺のおかげなの!」
「・・・」
おせっかいな死神だ。
本当に、おせっかい。
私が死にたくなくなるなんて、兄さんが戻ってくるってなったときだけだろう。
「俺、毎回止めるのちょっと面倒くさいんだけど・・・」
「だったら、いい方法があります」
「ん?」
「私の家にすめばいいんですよ」
ユウの顔が硬直した。