最後のラブレター
空から降る
大きな牡丹雪が、
病室の窓に
ぶつかっては消える。




冷たいコンクリート
で囲まれた
小さな病室に、
ユキ姉と二人きり。




あたしはベットで
眠るように横たわる
ユキ姉の顔を、ぼーっと
見つめていた。




今までユキ姉の体に
必要以上に
まとわり付いていた
いくつもの管が、
ベットに散乱している。




――本当に
眠ってるみたい。




目を閉じたままのユキ姉は
あまりにも綺麗で
あたしは見とれていた。
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