Re:特攻服王子サマに恋してます。
「おこちゃまはお勉強でもしてなさい」
意地悪な笑みを浮かべる廉を睨む。
「お勉強が必要なのは廉でしょっ」
普通なら高校三年生の歳の廉。
「俺できっから。学年一位だかんな」
だけど廉が学校に行ったところを見たことがない。
というか、制服も見たことがない。
「嘘だ〜」
あたしの目の前には“お酒”と太字で書いてある空き缶が置かれている。
「嘘じゃねぇよ」
「ほら、またこんなの飲んで!体に悪いじゃん」
「大人は大丈夫なの」
「じゃぁ、澪にもちょうだいよ」
「お子様はジュースにしとけ」
そう言って廉は自分は飲まないオレンジジュースをあたしに渡す。
「意地悪」
あたしは文句を言うけれどやっぱり自分でもオレンジジュースの方が100倍美味しいと分かっている。